北海道函館市 12月の道南旅行。湯の川で温泉に浸かるニホンザル達を見て、西部地区の隠れ家的居酒屋で飲んで。【函館市熱帯植物園】【旬鮮酒家 桜路】
1988年にシングルで発売された、川村かおりの楽曲「ZOO」。
もしかしたら、聴いた事ある人も多いかもしれない。
辻仁成がエコーズ時代に、川村かおりに楽曲提供した曲で、後にエコーズでもセルフカバーされ、シングルにもなっています。
2000年に辻仁成脚本で、菅野美穂主演のドラマ「愛をください」の主題歌にもなっていますね(こちらはエコーズバージョン)。
乳がんを患いながら音楽活動を続け、2009年に永眠しましたが、動画の中で彼女は美しく、力強い歌声を披露しています。
(Official videoより)
僕の想い出の函館はいつだって曇り空だ。


いや、正確には晴れていた日もあったのかもしれないが、僕が印象に残る出来事があった時はいつでも雲が垂れ込めていた。
15年以上前、湯の川から少し外れた丘の上にある、函館高専で退屈な授業が終わると、僕はそのまま引力に吸い寄せられるように、徒歩で海岸伝いにまるで巡礼者の様に函館山へと向かう。


距離にして、片道8キロメートルの道程。

少年刑務所、啄木小公園を通り過ぎ、大森浜を過ぎて函館山の急な坂を登る。
この急な坂に住んでいる人達の気がしれない。
僕は外国人墓地へ行ったり、石川啄木の墓のある自殺の名所とも言われた立待岬へ行ったり。
函館山に潜む名所という名所を回り、青森から解放された僕は函館を知ろうとした。
その当時、市立図書館が函館山にあって、歩き疲れたら本を読み漁る。
山裾をフラフラしていたら、ドラマ「愛をください」のロケが行われていて、菅野美穂を生で見た。
函館の曇り空は僕に色んな事をもたらしてくれて、大森浜で腰掛け本を読んでいたら、半世紀年上の作家を目指していた友人に出会い、時には土砂降りを降らせ、ベイエリアの倉庫で雨宿りしていたら、初めて付き合った年上の女性と出会う。
もう、彼らに会うことはないのだけれど、不意に散歩をしたり、お酒を飲んで意識が蒙昧としてくると、時に現れ一番楽しかった時を思い出させてくれるのだ。

さて、12月の函館。

ちょうどクリスマスくらいに、青森の友人と北海道旅行に行ってきた。
2日間かけて道南を散策し、僕がガイド役を務め、思い出に浸るような時間はそうそうなかったけれど、こうして写真を後になぞって見てみると、色んな事を思い出す。

朝食は函館朝市で。
どんぶり横丁へ向かうと、いつもの僕の行きつけ「茶夢」がある。
ココで海鮮丼を頼むと、物凄いことになる(笑)。
僕が頼んだのは函館丼¥1800

バフンウニとカニ、イクラが散りばめられた海鮮丼は、美味しいのは勿論だけれど、恐ろしい数の小鉢も合わせてやってくる。
是非食べてみてください(笑)。

そして、レンタカーを借りた僕らは恵山方向へ。
恵山は雪化粧しながらも、山頂から噴煙が上がっていた。
むつ市の恐山同様、あまり知られていませんが、実は恵山も霊山なのです。
そして、下北半島の人間ならお馴染みの風景が、マグロが獲れることで有名な戸井地区にある。

その名も幻の戸井鉄道跡。
戦前に計画された幻の大間鉄道とをつなぐ目的で、この戸井鉄道も計画されていました。
まるで海峡を隔て対を成すように、劣化しかけのコンクリートの戦前の遺構が、こうして今も残っている。
後日函館の友人に写真を送ったら、この事を知らなかったらしい。
そして、函館市街へと戻り僕らは「函館市熱帯植物園」へと向かう。
北国では中々見ることのない、ゴムの木を見ることができれば、池には亀がいて岩場で体を休めている。

ココの名物といえば「温泉ザル」。

12月から5月のゴールデンウィークまで、温泉に浸かるニホンザルの愛らしい姿を見ることができる。

こうして温泉に浸かるサルを眺めていると、オッサンそのもの(笑)。

パートナーに毛繕いをしてもらいながら、気持ち良さそうにしているサル。

エサ欲しさにパフォーマンスするサル。
目を血走らせ、喧嘩をしている血気盛んなサル。
温泉に浸かろうとすると、威嚇され追い出される、いじめられっ子のサル。
違う生物を眺めているはずなのに、まるで人間社会の縮図を見ている様で、人間もサルもそんなに変わらないなって思う。
ダーウィンは正しい。
フラフラして気がつけば夕方。
夜が深まると、函館の山裾、西部地区は一気に人がいなくなる。
人の流れに逆らう様に、僕らは西部地区青柳町へと向かった。
函館で飲み屋街といえば、大門か五稜郭だけれど、西部地区にも住宅街の中にひっそりとある、隠れ家的飲み屋があるのです。

その名も「旬鮮酒家 桜路」。
古民家をリノベーションした雰囲気のある居酒屋。
寿司職人・利き酒師の資格等を持つ女性店主が営むお店です。
しかも、海外にいた経験もあるらしく、英語も堪能。
店内は古民家の古めかしさとオシャレなインテリアが調和した、ハイセンスな雰囲気。
しかしながら、女性店主の気取らない人柄で、肩肘張らず料理に舌鼓を打つことができます。
メニューは和食から洋食まで幅広い。

まずはサッポロクラシック。
道南中をドライブして疲れたせいか、酔いが回るのが早い。
12月の寒い時期だけれど、冷えたビールが美味い。

お通しは炙った枝豆。
ビールと枝豆は最高の相棒である。

次に自家製スモーク盛り合わせ¥1650を注文。
ベーコン、タラコ、タマゴ、ホタテ、サーモン、チーズの燻製が盛り沢山。
そしてその一つ一つがべらぼうに美味い。
タラコの燻製を初めて食べたんですが、タラコの旨味がスモーク特有の風味とともにギュッと凝縮され、うっとりする程美味い。

次に握りを注文し、中トロ¥440、自家製〆サバ¥275、穴子¥550
流石は寿司職人。
大変美しい握りです。
中トロは程よく熟成された、トロッとした口溶けに思わずうっとりとしてしまう。
〆サバ、めちゃ美味です。
穴子はさっぱりとしたタレに、ホクホクした穴子の上品な旨味がたまらない。

お酒が進み、大好きなウイスキー、ハーパーのロックを注文。
そして、最後はせっかく北海道に来たのだから、北海道ザンギ¥600を注文。

普通の唐揚げとザンギの違いは、ザンギはしっかり下味をつけてから揚げるのです。
よって、普通の唐揚げよりも濃い味。
食べるとサクサクと香ばしく、中はジューシー。
しっかりとした味つけでお酒が進みますね。
甘辛いタレもクセになります。
この後、酔っ払って記憶が少し曖昧で、日本酒を頼んだ様ですが、何を頼んだかは覚えてません(笑)。

覚えているのは、とっても心地よい雰囲気で、料理がとっても美味しかった事。
それだけ心地よい時間を過ごしたという事だろう。
酔いが深まると、現実と意識の境界が曖昧になり、景色を眺めるたびに、過去の記憶がどんどんとフラッシュバックする。
ホテルへと向かう路面電車の中、次々と溢れる様にいろんな記憶が蘇っては、想いが込み上げる。
その後の記憶は完全に飛んでいて、朝気がつけば僕はベットの中にいた。
友人曰く僕は何故か「ありがとう」という言葉を繰り返していたらしい(笑)。
友人に謝罪し、カーテンの窓を開けると期待に違わず函館は曇り空。
8階の窓から眺める函館山と、交差点を行き交う人々や車。
その日一日もまた、何かが起こりそうな気がしていた。
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もしかしたら、聴いた事ある人も多いかもしれない。
辻仁成がエコーズ時代に、川村かおりに楽曲提供した曲で、後にエコーズでもセルフカバーされ、シングルにもなっています。
2000年に辻仁成脚本で、菅野美穂主演のドラマ「愛をください」の主題歌にもなっていますね(こちらはエコーズバージョン)。
乳がんを患いながら音楽活動を続け、2009年に永眠しましたが、動画の中で彼女は美しく、力強い歌声を披露しています。
(Official videoより)
僕の想い出の函館はいつだって曇り空だ。


いや、正確には晴れていた日もあったのかもしれないが、僕が印象に残る出来事があった時はいつでも雲が垂れ込めていた。
15年以上前、湯の川から少し外れた丘の上にある、函館高専で退屈な授業が終わると、僕はそのまま引力に吸い寄せられるように、徒歩で海岸伝いにまるで巡礼者の様に函館山へと向かう。


距離にして、片道8キロメートルの道程。

少年刑務所、啄木小公園を通り過ぎ、大森浜を過ぎて函館山の急な坂を登る。
この急な坂に住んでいる人達の気がしれない。
僕は外国人墓地へ行ったり、石川啄木の墓のある自殺の名所とも言われた立待岬へ行ったり。
函館山に潜む名所という名所を回り、青森から解放された僕は函館を知ろうとした。
その当時、市立図書館が函館山にあって、歩き疲れたら本を読み漁る。
山裾をフラフラしていたら、ドラマ「愛をください」のロケが行われていて、菅野美穂を生で見た。
函館の曇り空は僕に色んな事をもたらしてくれて、大森浜で腰掛け本を読んでいたら、半世紀年上の作家を目指していた友人に出会い、時には土砂降りを降らせ、ベイエリアの倉庫で雨宿りしていたら、初めて付き合った年上の女性と出会う。
もう、彼らに会うことはないのだけれど、不意に散歩をしたり、お酒を飲んで意識が蒙昧としてくると、時に現れ一番楽しかった時を思い出させてくれるのだ。

さて、12月の函館。

ちょうどクリスマスくらいに、青森の友人と北海道旅行に行ってきた。
2日間かけて道南を散策し、僕がガイド役を務め、思い出に浸るような時間はそうそうなかったけれど、こうして写真を後になぞって見てみると、色んな事を思い出す。

朝食は函館朝市で。
どんぶり横丁へ向かうと、いつもの僕の行きつけ「茶夢」がある。
ココで海鮮丼を頼むと、物凄いことになる(笑)。
僕が頼んだのは函館丼¥1800

バフンウニとカニ、イクラが散りばめられた海鮮丼は、美味しいのは勿論だけれど、恐ろしい数の小鉢も合わせてやってくる。
是非食べてみてください(笑)。

そして、レンタカーを借りた僕らは恵山方向へ。
恵山は雪化粧しながらも、山頂から噴煙が上がっていた。
むつ市の恐山同様、あまり知られていませんが、実は恵山も霊山なのです。
そして、下北半島の人間ならお馴染みの風景が、マグロが獲れることで有名な戸井地区にある。

その名も幻の戸井鉄道跡。
戦前に計画された幻の大間鉄道とをつなぐ目的で、この戸井鉄道も計画されていました。
まるで海峡を隔て対を成すように、劣化しかけのコンクリートの戦前の遺構が、こうして今も残っている。
後日函館の友人に写真を送ったら、この事を知らなかったらしい。
そして、函館市街へと戻り僕らは「函館市熱帯植物園」へと向かう。
北国では中々見ることのない、ゴムの木を見ることができれば、池には亀がいて岩場で体を休めている。

ココの名物といえば「温泉ザル」。

12月から5月のゴールデンウィークまで、温泉に浸かるニホンザルの愛らしい姿を見ることができる。

こうして温泉に浸かるサルを眺めていると、オッサンそのもの(笑)。

パートナーに毛繕いをしてもらいながら、気持ち良さそうにしているサル。

エサ欲しさにパフォーマンスするサル。
目を血走らせ、喧嘩をしている血気盛んなサル。
温泉に浸かろうとすると、威嚇され追い出される、いじめられっ子のサル。
違う生物を眺めているはずなのに、まるで人間社会の縮図を見ている様で、人間もサルもそんなに変わらないなって思う。
ダーウィンは正しい。
フラフラして気がつけば夕方。
夜が深まると、函館の山裾、西部地区は一気に人がいなくなる。
人の流れに逆らう様に、僕らは西部地区青柳町へと向かった。
函館で飲み屋街といえば、大門か五稜郭だけれど、西部地区にも住宅街の中にひっそりとある、隠れ家的飲み屋があるのです。

その名も「旬鮮酒家 桜路」。
古民家をリノベーションした雰囲気のある居酒屋。
寿司職人・利き酒師の資格等を持つ女性店主が営むお店です。
しかも、海外にいた経験もあるらしく、英語も堪能。
店内は古民家の古めかしさとオシャレなインテリアが調和した、ハイセンスな雰囲気。
しかしながら、女性店主の気取らない人柄で、肩肘張らず料理に舌鼓を打つことができます。
メニューは和食から洋食まで幅広い。

まずはサッポロクラシック。
道南中をドライブして疲れたせいか、酔いが回るのが早い。
12月の寒い時期だけれど、冷えたビールが美味い。

お通しは炙った枝豆。
ビールと枝豆は最高の相棒である。

次に自家製スモーク盛り合わせ¥1650を注文。
ベーコン、タラコ、タマゴ、ホタテ、サーモン、チーズの燻製が盛り沢山。
そしてその一つ一つがべらぼうに美味い。
タラコの燻製を初めて食べたんですが、タラコの旨味がスモーク特有の風味とともにギュッと凝縮され、うっとりする程美味い。

次に握りを注文し、中トロ¥440、自家製〆サバ¥275、穴子¥550
流石は寿司職人。
大変美しい握りです。
中トロは程よく熟成された、トロッとした口溶けに思わずうっとりとしてしまう。
〆サバ、めちゃ美味です。
穴子はさっぱりとしたタレに、ホクホクした穴子の上品な旨味がたまらない。

お酒が進み、大好きなウイスキー、ハーパーのロックを注文。
そして、最後はせっかく北海道に来たのだから、北海道ザンギ¥600を注文。

普通の唐揚げとザンギの違いは、ザンギはしっかり下味をつけてから揚げるのです。
よって、普通の唐揚げよりも濃い味。
食べるとサクサクと香ばしく、中はジューシー。
しっかりとした味つけでお酒が進みますね。
甘辛いタレもクセになります。
この後、酔っ払って記憶が少し曖昧で、日本酒を頼んだ様ですが、何を頼んだかは覚えてません(笑)。

覚えているのは、とっても心地よい雰囲気で、料理がとっても美味しかった事。
それだけ心地よい時間を過ごしたという事だろう。
酔いが深まると、現実と意識の境界が曖昧になり、景色を眺めるたびに、過去の記憶がどんどんとフラッシュバックする。
ホテルへと向かう路面電車の中、次々と溢れる様にいろんな記憶が蘇っては、想いが込み上げる。
その後の記憶は完全に飛んでいて、朝気がつけば僕はベットの中にいた。
友人曰く僕は何故か「ありがとう」という言葉を繰り返していたらしい(笑)。
友人に謝罪し、カーテンの窓を開けると期待に違わず函館は曇り空。
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